モシモシスシ/MOSHI MOSHI SHUSHI
寿司レストラン/SUSHI RESTAURANTjapanese dining ダイニングレストラン
dining restaurant
photo:ナカサ&パートナーズ
仕事の依頼が舞い込んでから、もうかれこれ3年になる。
飲みながらクライアントのCaroline Bennett氏に最初に言われたのは「カネシロ デザインハ"ファンキー"デス!」だった。すかさず「"アナーキー"でありたいんです」とおどけてみたが(セックス・ピストルズが好きだったもので)、変な意味に受け取られたような気がする……。
それはさておき、ロンドンはミレニアム以降の好景気からトーンダウンしてきたとはいえ、まだまだ刺激的な建物や商業施設が増殖し、変化し続けている街であることは否めず、そんな状況下のロンドンでこのプロジェクトは計画された。ロンドンの金融街シティーに位置するリバプール・ストリート駅構内のガラスに囲まれた特異な建物の一角に「MOSHI MOSHI SUSHI」は存在する。プラットホームが見下ろせる開放的なガラスの外観をリサーチした時のファーストインスピレーションでデザインイメージはでき上がり、後は形を追求するだけの作業であったのだが、東京以上に厳しいロンドンの建築基準にさまざまな規制を受け、計画段階で何度かのデザイン変更を余儀なくされた。試行錯誤を要しながらも突っ走ったが「MOSHI MOSHI SU SHI」は伝統的な日本的美意識を破壊し、自由な発想でトリップすることによって有機的で"ファンキー"な和のカタチが表現できたのではないだろうか。
「MOSHI MOSHI SUSHI」データ
設計/兼城祐作+造形集団 兼城祐作 佐藤弘美
撮影/ナカサ&パートナーズ
所在地:Unit24, Upper Level, Broadgate, London
床面積:178
工期:2003年10月1日?2004年1月15日
サイン:手漉き和紙の上イラスト・文字書き
床:オーク材フローリング貼り
壁:ケイカル板下地古材オイルフィニッシュ仕上げ パーティション/スチール20角黒塗装CL仕上げ アーチ造作/スチール軸組みコンパネ下地オーク材練り付けCL仕上げ
天井:既存ガラスFIX
家具・什器:カウンター/スチール軸組み縁なし畳強化ガラスt10挟み込み テーブル天板/オーク材練り付けウレタン仕上げ ベンチ/ウレタンクッション下地モケット生地張り