店舗デザイン・空間デザイナーの作品アーカイブ

category:ブティック
boutique
photo:高山幸三
【コンセプト】
1978年開業の「ラフォーレ原宿」は、30年経過した今日でも、来店客数の多いフッションビルである。絶えずリニューアルを行い、旬な東京を表現する。海外にも名声高くアジアや欧米からのグループが東京ファッションツアーとして必ず訪れる場所となっている
ここ「ラフォーレ原宿」に当初よりショップを運営するアルフレッド・バニスターは東京ストリートファッションの草分けだ。エッジ感のあるシューズは若者の憧れである。
今回、アルフレッド・バニスターがさらなるイメージアップを図るべく、東京ストリートファッションの先駆者として次に来るデザインの潮流を表現する新しいショップデザインのリニューアルを我々に託した。依頼に対し提案は“東京エレガント”とした。ラグジュアリーでもなくストリート一辺倒でもない新しい東京の“エレガントストリート”を表現する。これは先駆者ブランドならでは成立できない、本当の意味での刷新だ。
モノトーンで構成された空間は“暗い明るさ”の照明計画により、スポットライトで一つひとつピックアップされた商品は手元に浮かび上る。中央には、空港のカルーセルをイメージしたステージと天井から吊られた回転式サークルラックを設置した。これによりディスプレイ機能を備え陳列としても機能するスペースを確保した。グロッシーな白い壁とデープダークミラーの陳列棚の組み合わせは空間に奥行きを感じるリフレクション効果を考慮した結果である。天井と床はダークな色彩として存在を極力消すインヴィジブルなデザインとした。インフィニート、と店名を冠するショップは無限のポテンシャルを持つリテールスペースとしてラフォーレ原宿の歴史と共に歩み続けるだろう。

【データ】
設計／大塚ノリユキデザイン事務所　大塚則幸　横地  慎
協力／照明設計　On＆Off　山口晋司
施工／タウンデザイン　河野和明
撮影／高山幸三

工事種別◎内装のみ　全面改装
床面積◎79.52?
工期◎2008年3月5日?3月21日
施工協力◎ソファ製作／スタンダーズ　佐藤哲也

主な仕上げ材料
床◎軽量コンクリート打ちセメント系セルフレベリング材（SLモルタル／陽光物産）処理ビショットシーラ?特注色ストーンワックス2度塗布
壁◎LGS組みPBt9.5捨て貼りケイカル板下地スチールPLポリウレタン塗装水研全ツヤ出し
天井◎LGS組みPBt9.5二重貼り下地寒冷紗パテシゴキの上AEP特注色吹き付け塗装　中央照明埋め込み部／LGS組みスチールt1.2折り曲げ加工メラミン樹脂焼き付け塗装
什器◎中央ステージ／スチール下地ディープダークミラーt5（保坂硝子）＋クリアガラスt5（保坂硝子）合わせガラス落とし込み　幕板・SUS.PLt3鏡面仕上げアルゴン溶接　天井吊り／スチール組みローラーベアリング外径120