蛎殻町 志村や
Kakigaracho SHIMURAYA

Standing Bar


category:バー、クラブ
bar, club

photo:山田誠良

木の素材感を生かす
「蛎殻町 志村や」は、東京の下町の雰囲気を残した、地下鉄・水天宮前駅から歩いて1分ほどの裏通りにある、約6坪のスタンディングバーです。今回はオーナーの希望である杉材を使って、木の素材感を生かした躍動感のある空間構成を試みました。木の箱の中に、木の棒を投げ入れたようなイメージで、意外性のあるおもしろさを表現してみたいと思いました。
小面積のバーの場合、まずバーカウンターの収め方で空間デザインがほぼ決まります。バーテンダーの作業性を考慮し、その個性に応じた客との距離感の測り具合がポイントになります。店の空間の一体感をそこなうことなく、客との視線を遮る構成として、カウンタートップから天井にかけて、斜め上方向に杉角材や杉板をランダムに組み合わせたオブジェクトを設置して、客との距離感を測るとともに、木の力強さを素直に表現しました。また、上下からのスポットライトによって、オブジェクトの影のパターンが天井や壁に投影され、空間を包み込むかのような効果を演出しました。
床、壁、天井、カウンターは、客の目線を引き付けて、広さと奥行きを感じさせる効果を出すために杉平板を横貼りしました。
バーでは、客と客、客とバーテンダーとの空気感がなによりも大切で、それをサポートしていくのがインテリアデザインの役割ではないかと思っています。

「蛎殻町 志村や」データ
東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目39-2 東山ビル1階
設計/野井成正デザイン事務所 野井成正
協力/グラフィックデザイン 山口デザイン事務所
施工/エンティオス
施工協力:木材/川上木材(宮崎木材育壮年会連合会)
撮影/山田誠良

工事種別:内装のみ 全面改装
床面積:19.8?(うち厨房6.6?)
工期:2006年2月?4月


主な仕上げ材料
床:木軸組み耐水合板t12下地杉フローリング貼り
壁:ALC板+GLボード下地杉平板貼り
天井:LGS組みPBt9.5下地杉平板貼り
家具:カウンター/トップ・杉角材90角 腰・耐水合板下地杉平板貼り
照明器具:マックスレイ