Seijyo ANYA
成城あんや
和菓子店
フードショップ
food store
photo: Satoshi Asakawa
「あんや」では全てのお菓子がその場で作られている。厨房を中央に配し、売場奥のディスプレイ什器越しに職人の仕事を垣間見ることができる。この什器にはできたての餡、餅などが出番を待って並んでいる。厨房の通路側壁面はフロストガラス張りで、中の気配を感じながら茶房へと向かう。茶房は6席の半個室、17席のテーブル席があり、茶房全体の照明はやや暗めの設定にし、流水ガラス越しにライトアップされた坪庭を見ながら、ゆったりと、できたて和菓子をつまむことができる。中央3枚の和紙張り可動パネルは各席のプライバシーを保つとともに、移動すると個室になる。これから計画される様々なイベントに対応できるよう、空間にフレキシブルな機能を持たせた。全体の空間を構成する素材は木、石、ガラス、和紙、水など、素材そのものの持つ美しさを生かすことを心がけた。「あんや」の求める素材そのものの良さ、美味しさを表現するうえで非常に重要な要素であった。70年以上の伝統をもつ老舗の菓子店舗が、もう一度原点に戻ることを選択し生まれ変わった「あんや」が今後も新たな老舗として美味しい和菓子を模索し続けることを応援したい。
category:food store
photo: Satoshi Asakawa
Seijyo ANYA
2004 / Seijyo,Tokyo
JCD design prize 2004 Encouragement prize
JID AWARD 2006 BIENNIAL Winning an interior space prize
「あんや」では全てのお菓子がその場で作られている。厨房を中央に配し、売場奥のディスプレイ什器越しに職人の仕事を垣間見ることができる。この什器にはできたての餡、餅などが出番を待って並んでいる。厨房の通路側壁面はフロストガラス張りで、中の気配を感じながら茶房へと向かう。茶房は6席の半個室、17席のテーブル席があり、茶房全体の照明はやや暗めの設定にし、流水ガラス越しにライトアップされた坪庭を見ながら、ゆったりと、できたて和菓子をつまむことができる。中央3枚の和紙張り可動パネルは各席のプライバシーを保つとともに、移動すると個室になる。これから計画される様々なイベントに対応できるよう、空間にフレキシブルな機能を持たせた。全体の空間を構成する素材は木、石、ガラス、和紙、水など、素材そのものの持つ美しさを生かすことを心がけた。「あんや」の求める素材そのものの良さ、美味しさを表現するうえで非常に重要な要素であった。70年以上の伝統をもつ老舗の菓子店舗が、もう一度原点に戻ることを選択し生まれ変わった「あんや」が今後も新たな老舗として美味しい和菓子を模索し続けることを応援したい。