桔梗屋
Kikyoya
和菓子店
フードショップ
food store
photo:Satoshi Asakawa
category:food store
photo:Satoshi Asakawa
2005 / Mizuho-ku, Nagoya
JCD design prize 2006 Gold prize
JID AWARD 2008 BIENNIAL Winning an interior space prize
Concept
桔梗屋は「あがり羊羹」という繊細な和菓子を得意とした老舗である。 名古屋市瑞穂区に新規路面店として、更地からの計画は始まった。 最初にイメージしたのは、繊細・無垢な羊羹に対して、漆喰の「白」で覆うことであった。 外壁から店内什器内部まで、全て漆喰の「白」で覆うことで、背景となる素空間を「あがり羊羹」に感じる繊細・無垢なものにした。 暖簾は老舗和菓子店の記号として、空間の余白に新たな配置を試みている。 天井を暖簾仕上のごとく覆ってしまうことは、これまで営んできた時間の積層(記憶)のイメージである。 ファサード前面のW=1800mm、H=6050mmのエントランス空間に、H=4250mmの大暖簾がある。 これはここから始まる象徴として吊られ、和菓子店のサインとしては暖簾以上のものはないと考えた。 エントランス奥には単純形態を歪ませたオブジェを配置している。 トップのわずかなスリットから水が湧き出て手前に落ちてくるようになっている。 水もまた和菓子には重要な素材である。 偶然歪んだ表面をつたう水は時間とともに微妙なラインをつくり出しながら変化していく。 普遍的なものの中に、微妙な違いをみることは、こだわりをもって和菓子をつくることへのメッセージである。 家紋をレーザーカットしている什器は床に落ちる影までをデザインした。 光と影によって薄い板の存在をさらに軽やかにしながら、サインとしての家紋を空間化した。 一環した空間の「純化」の中に、これまでの記憶やここから始まる未来のイメージを感じさせる「意識の余白」をデザインした。
桔梗屋は「あがり羊羹」という繊細な和菓子を得意とした老舗である。 名古屋市瑞穂区に新規路面店として、更地からの計画は始まった。 最初にイメージしたのは、繊細・無垢な羊羹に対して、漆喰の「白」で覆うことであった。 外壁から店内什器内部まで、全て漆喰の「白」で覆うことで、背景となる素空間を「あがり羊羹」に感じる繊細・無垢なものにした。 暖簾は老舗和菓子店の記号として、空間の余白に新たな配置を試みている。 天井を暖簾仕上のごとく覆ってしまうことは、これまで営んできた時間の積層(記憶)のイメージである。 ファサード前面のW=1800mm、H=6050mmのエントランス空間に、H=4250mmの大暖簾がある。 これはここから始まる象徴として吊られ、和菓子店のサインとしては暖簾以上のものはないと考えた。 エントランス奥には単純形態を歪ませたオブジェを配置している。 トップのわずかなスリットから水が湧き出て手前に落ちてくるようになっている。 水もまた和菓子には重要な素材である。 偶然歪んだ表面をつたう水は時間とともに微妙なラインをつくり出しながら変化していく。 普遍的なものの中に、微妙な違いをみることは、こだわりをもって和菓子をつくることへのメッセージである。 家紋をレーザーカットしている什器は床に落ちる影までをデザインした。 光と影によって薄い板の存在をさらに軽やかにしながら、サインとしての家紋を空間化した。 一環した空間の「純化」の中に、これまでの記憶やここから始まる未来のイメージを感じさせる「意識の余白」をデザインした。