UR SHIN

Hair Salon








category:理美容、エステ・スパ、リラクセーション
hair salon

photo:石橋マサヒロ
心=生=体

美容界の異端児たちが集結するヘアサロンURが、本店のある青山・表参道エリアを抜け出し、ラグジュアリーブランドの立ち並ぶ銀座・並木通り沿いのビルの一角に「UR SHIN」(ユーアール・シン)として出店したのが昨年10月のこと。
初めての依頼で、新境地での1店舗目を請け負うこととなり、まずはクライアントとのコミュニケーションを図りながら何度となくオリエンテーションを重ね計画は進んでいった。要望の一つに「心・技・笑」を掲げた店のモットーの中で。最も重要である人間としての中枢を担う部分、心=生=体をテーマとしたデザインを求められた。それならば生命の源である「母体」をイメージした形の具現化と、更に客層や立地条件を加味したネオ・クラシック調のインテリアを混在させることで、他にはない新しい美容空間を提案した。
限られた天井高を最大限利用し、床からめくれた曲線アーチで足下からの抱擁感(体内)を表現し、コールドスペース兼パーティションは機能を抑えた自然な曲線でゾーニング。また、命=卵を彷彿とさせる円筒形の個室スペースは、床と同素材にし、圧迫感なく組み込む事ができた。店内中央にはカーテンのタッセルとシャンデリアを組み合わせた特注照明を配し、宝石ケースをイメージさせるシンボルとして店内に彩りと変化を与えた。
美容室はシャンプー、カット、セットの一連の作業をどれだけスムーズに行えるかがとても重要となるのだが、意匠を高めながら機能をも満たしたSHINは、慌ただしい日常から少し離れ、心も身体もリラックスできる大人の美的ラグジュアリー空間になったのではないだろうか。

「UR SHIN」データ
設計/兼城祐作+造形集団 兼城祐作 佐藤弘美
協力/ファブリック サンゲツ 鈴木正義
施工/フォルム 清水太郎 山澤賢二
撮影/石橋マサヒロ
  
工事種別:内装のみ 
用途地域地区:全面改装
床面積:155㎡
工期:2009年8月10日?9月28日



主な仕上げ材料
床:コンパネt12下地塩ビフロアタイル貼り
幅木:ソフト幅木
壁:PBt12.5下地塩ビフロアタイル貼り クロス貼り R壁/スチール下地塩ビフロアタイル貼り
天井:AEP 一部アクリルミラー貼り
家具・什器:メラミン化粧板 ポリ合板
照明器具:コイズミ照明 遠藤照明 オリジナルシャンデリア/スチールフレームメラミン焼き付けクリアラッカー仕上+上下ミラー貼りタッセル吊り