OTOGIBANASHI
お伽噺

Dining Complex



category:ダイニングレストラン
dining restaurant

photo:ナカサ&パートナーズ

池袋東口に突如姿を現した白く輝く奇妙な入り口。地下へ続く階段を降りると、四つの個性的なお店のエントランスが……。複合飲食施設をワンオーナーで手掛けるという計画を、大人のファンタジー物語をテーマに、「お伽噺」というくくりで完成させた。 メーン店舗は、和食系の2店舗で、一つ目のかぐや姫の恋物語世界「竹取百物語」は、施設内最大の規模を誇り、最も広い客層をターゲットとしている。二つ目は、ねぶた祭のようにデカい豚型の提灯が吊られた、豚料理居酒屋「三年ぶた蔵」だ。これらの2店舗はそれぞれ銀座、渋谷に1号店があり、この店で2店目にあたる。 付随する洋食系の2店舗は、新業態である。オペラハウスをモチーフにしたカジュアルフレンチ「オペラハウスの魔法使い」は、若い女性層をターゲットとし、竜宮城をイメージした水槽バー「ブルー ラウンジ 竜宮」を隣接させた。これはウェーティング兼カップルバーで、文字通り青い海底をイメージしたシノワズリーテーストの空間に仕上げている。 当初より、総面積250坪超のこのフロアに一つの店を入れるよりも、ばらばらの個性を隣り合わせることで相乗効果を狙い、また、キッチンを一つにして徹底した食材管理と作業効率を狙うことを基本に考えていた。そして、それぞれの店は、キッチンやトイレ、たばこ自販機以外でも、水槽越しや豚の置き物越しなどに、どこか少しのぞき合えるよう、遊びを作っている。 四つの店を入れることを考えた時に、リードするのは和食部門だろうと想像していたが、やはり読み通りに強い売り上げ実績を見せている。この計画を通して、飲食業界においてはやはり和食業態強し!まだまだいろいろな可能性があるなぁ?と感じ、海外での超和食ブームも納得した。

「お伽噺」データ 東京都豊島区南池袋2丁目16-8 藤久ビル東3号館地下1階 設計/ファンタスティックデザインワークス 鈴木克典 梅沢賀子 協力/特殊造形 サーカス 照明 大光電機 壁画 吉田スタジオ 施工/五洋建創 撮影/ナカサ&パートナーズ

工事種別:内装のみ 全面改装 床面積:698.32�(うち厨房145.74�) 総席数:383席 工期:2005年5月9日?6月30日 施工協力:厨房設備/ホシザキ東京 ファブリック/キミ  コーポレーション


主な仕上げ材料

外壁:繊維補強建材+型板ガラスボード下地漆喰仕上げの上グラフィックペインティング

サイン:カルプ切り文字 木切り文字 懸垂幕抜き文字盤

床:軽量コンクリート下地墨モルタル木ゴテウレタントップコート仕上げ 木軸組みレンガブロック敷き 特注パターンカーペット敷き タモ無垢材染色CLフローリング貼り 黒那智石敷き

壁:LGS組みPB下地樹脂系左官材コテ仕上げ クリアミラー貼り 一部グラフィックシート貼り レンガブロック貼り 蛇紋大理石貼り グラフィッククロス貼り ファブリック貼り イミテーション竹林 組み紐スクリーン/特注タッセル+ロースクリーン 天蓋ベルベットカーテン 

天井:スケルトンEP LGS組みPB下地グラフィッククロス貼り LGS組みFGボード下地レンガブロック貼り

家具:ベンチ/樹脂系畳表貼り ベンチイス/チンチラ張り モケット張り 熱帯魚水槽

照明器具:特注竹筒照明 竹葉模様カッター付きスポット豚型大型提灯 特注腕型ブラケット 蝶型ディスプレイ付きぼんぼり