ゆるり桜木町/YURURI
炭火焼と旬の魚/GRILL RESTAURANTjapanese dining カジュアルレストラン
casual restaurant
photo:石橋マサヒロ
ガラス床と夜景の一体感
「湘南ゆるり。桜木町クロスゲート店」は、神奈川県にて事業展開する山路フードとの、平塚、橋本に続く3店舗目の仕事になる。
JR桜木町駅前、みなとみらい21地区への玄関口にあり、2000年にオープンした複合施設、クロスゲートの4階飲食ゾーン内に位置している。場所柄、ビジネス、ショッピング、レジャーなどに訪れる客、また施設の上階がワシントンホテルとなっていることもあり、さまざまな客層が訪れる立地である。
設計計画は、既存店の内装を部分的に利用し、設備的な投資を抑えるために、厨房区画をそのまま利用することを前提に構築した。エントランスから広がるメーン区画には、楕円ドーム席、オブジェベンチ席、靴脱ぎ席、その区画からオープンキッチンを眺めながらガラスの通路を抜けてゆくと、夜景の見える開放的なラウンジ席へとたどり着く。床面は、スチールにより組まれたガラスの床である。より透明感を出すために、何も挟まず、色も与えず、底に白砂を敷いた。二重の床は、上面のガラスが緊張感を与え、底面の砂には波紋模様とバラの花をディスプレイすることで柔らかい表情を与えた。重なり合う床は視覚的にも、体感的にも調和が取れ、窓越しに見る夜景とも一体感を共有でき、柔らかさを備えた居心地のよい空間に仕上がったのではないだろうか。
「湘南ゆるり。 桜木町クロスゲート店」データ
所在地:神奈川県横浜市中区桜木町1丁目1-67 クロスゲート4階
工事種別:内装のみ 全面改装
床面積:224.8屐覆Δ楚瀚48.6)
工期:2003年6月2日?7月22日
設計/兼城祐作+造形集団 兼城祐作 小松崎 充
施工/ゼニヤ 家田茂孝
撮影/石橋マサヒロ
主な仕上げ材料
床:スチール軸組み強化ガラスt12+ポリカーボネートt8 木軸組みラワン合板下地フローリング貼り モルタル金ゴテ下地塗り床材(カラクリート/ABC商会)仕上げ ラウンジ席/スチール組み強化ガラスt8+ポリカボネートt8 床下白砂敷き
壁:LGS組みPB下地ブビンガ材練り付けCL仕上げ 既存レンガ貼り
天井:PB下地VP塗装
家具:カウンター/天板・ブビンガ無垢材t100オイルフィニッシュ
その他:カウンター天井アーチ/溝形鋼75×40テープライト取り付け オブジェベンチ/スチールオブジェ加工+樹脂形成加工 楕円ドーム席/鉄筋組みラス網モルタル下地エージング仕上げ